2019年1月3日の朝、突然ソレは起こりました。
円通貨におけるフラッシュクラッシュ(瞬間的暴落)
一昔前にはこのような瞬間的な暴落は存在せず、アルゴリズムやAIのトレードが金融市場の大半を占めてきた故に起こる近代型の暴落と呼ばれています。
今回も非常に多くのトレーダーが被害にあっていると思われますが、こういったフラッシュクラッシュは近年の相場では定期的に発生します。
そんなフラッシュクラッシュから身を守る手段はなんなのか。
また、フラッシュクラッシュが起きやすい相場環境やチャートの形はどういうときなのか。
私が過去に一度だけ食らったフラッシュクラッシュの経験談も合わせてご紹介していきたいと思います。
忘れもしない、スイスフランショック
私が過去に一度だけ食らったフラッシュクラッシュは2015年の1月(これも1月・・・)
恐らく今後も語り継がれていくであろう、歴史上最大のフラッシュクラッシュ
スイスフランショックです。
実は私はこのとき被害にあっています。
数百万円規模で・・・
最近はリピート系のトレードが流行っていますよね。
後にリピート系のことにも詳しく触れていきますが、要はソレを手動で設定していて被害に遭いました。
スイス円で設定していて、買い下がりではなく売り上がりでの手動リピートを設定していました。
設定値幅は記憶が曖昧ですが
低レバでストップを20円上くらいに設定、30pips上がったら売り、30pips下がったら利確。
こんな感じの設定だったと思います。
そして年初なので当然2015年から運用を開始していて、1月15日のスイスショックにまんまと被害に遭ったわけです。
運用開始2週間で強制ロスカット\(^o^)/
年明け早々数百万の損害に遭ったわけです。
ただ、資産規模で見ればそんなに痛くはなかったんです。
(痛くないといったら嘘になりますけども・・・)
私がやったスイス円の売り上がりリピート系トレードは損大利小の典型的なコツコツドカンのトレードです。
要はいきなりドカンに合う可能性もあるわけです。
かなり確率は低いですが、いきなりドカンに合う可能性も考えていたので、私の流動性の高い資産の10分の1程度での資金で運用していました。
そしてまんまといきなりドカンを食らってしまい、10分の1の資金が溶けたということです。
一気に減ってしまったので痛いといえば痛いですが、まだ残りの資金があり再起可能だったので、資金管理をして10分の1だけにしておいて本当に良かったと思っています。
また、今振り返ってみれば数百万の大金を失ったのは大きかったですが、個人的にはスイスフランショックの被害に遭っておいて良かったと思っています。
やはり相場にはこういうことが起きるんだという経験になりましたし、ソレも踏まえてトレード戦略を組み立てていた結果、今回のドル円、豪ドル円のフラッシュクラッシュの被害には遭っていません。
フラッシュクラッシュから身を守る手段
物理的にできることは、はっきりいってストップ設定を置くことしかありません。
もしくはトレードできる最小の金額だけ口座に入れておいて、XMのような海外業者での追証が発生しないゼロカットシステムを採用している業者を選ぶのもひとつの選択肢になります。
また、敢えて言えば損大利小のトレードをしないことです。
今回の円通貨のフラッシュクラッシュで甚大な被害がでている人は、ほぼ例外なく損大利小のトレードをしていた人たちです。
リピート系のトレーダーや遠くにストップを置いて手動で損切をしようとしていた人。
また、ストップを入れていない人もいましたが、そういう人は遅かれ早かれいつか退場する人です。
リピート系のトレードは相場環境によっては非常に有効な戦略になるのですが、やるのであればその口座が強制ロスカットになってもいいくらいの資金量でやることをオススメします。
いつかこういうフラッシュクラッシュがくるのです。
損切設定だけが資金管理なのではなく、ひとつのトレード戦略にいくら資金を投入するのか。
こういう考え方も大事な資金管理のひとつになってきます。
フラッシュクラッシュが起きやすい相場環境やチャートの形
フラッシュクラッシュが起きやすい相場環境は相場参加者が少ない薄商いのときです。
日本時間の早朝、日本のGWの東京タイム、8月の夏枯れ相場、年末年始。
このようなときは特に相場の急変動に注意です。
事実、2018年の8月にはトルコリラでセリングクライマックスが起きています。
そして今回も薄商いの年末年始相場の1月3日に起きました。
1年間で2回も起きているわけですから、今後もそういった相場急変動の値動きは想定してトレードしていくほうが無難です。
また、実はフラッシュクラッシュやセリングクライマックスが起きやすいチャートの形があります。
簡潔にいうとジリジリと下げ続けるチャートになります。
今回のドル円 1時間足 ※画像はすべてクリックでアップになります。
このフラッシュクラッシュやセリングクライマックスが起きやすいチャートの形の詳細は下記記事にて書いていますので、ご興味がある方はご覧ください。
フラッシュクラッシュ後の優位性のあるトレード
私は今回、半年以上ぶりにドル円でデイトレードをしました。
ポジション方向は買いでのトレードです。
ツイッターでちょいと呟いた直後くらいからポチポチと買いポジでのデイトレードをしていました。
こういう大きなフラッシュクラッシュが起きた当日は第2波の暴落は過去の相場を見る限り確率的には起きにくい。
なので当日に限っていえば、短期の買いトレードは優位性のある局面といえる。
ただ、数日経つと暴落第2波のリスクがでてくるからスイングで買いポジ持つのは危険な相場環境。#ドル円 pic.twitter.com/aDCDRePjqw
— niwa ~FX 米株CFD〜 (@niwa_frn) January 3, 2019
なぜドル円でのデイトレードだったのか。
それはフラッシュクラッシュが起きた1~2日間は買いトレードにかなりの優位性がでるからです。
恐ろしいほどに下げた後、徐々にレートが戻していっているのがわかると思います。
フラッシュクラッシュが起きた直後、第2波の下げを警戒して損切をしてしまう人や買いなおしをできずに茫然としている人も多いと思いますが、フラッシュクラッシュが起きた場合、その直後に第2波の下げが来る可能性はかなり低いです。
というのも、第2波の下げの余力さえも瞬間的暴落で下げきってしまっているので、ほとんどの場合レートは徐々に値を戻していきます。
まぁ値ごろ感でただ買いを入れる人が大勢いるからこのような徐々に戻るチャートになるんですね。
こちらも有名な2011年3月17日の早朝に起きたフラッシュクラッシュです。
バックテストツール:Forex Tester使用
チャートの形は少し違えどレートは元に戻していき、直後は買いトレードに優位性があったことがわかります。
1~2日間は買いトレードに優位性がでる局面ですが、3日後くらいからはその優位性も無くなっていき、再び下落するパターンもあるのでそこからはチャートはフラットな視点でみていくほうが無難です。
最後に
本当に相場は何が起こるかわかりません。
それは長く相場に居続るほどに痛感してきます。
今回被害に遭われた方、ものすごく悔しい思いややりきれない思いでいっぱいだと思います。
しかし今後もトレードをしていくつもりなら、それはみんなが通る道です。
そうやって資金管理の重要性を学び、相場を甘く見るようなトレードはせず、あらゆる可能性を想定してトレード戦略を組み立てエントリーしてポジションをとっていく。
数千万吹っ飛ばして相場は恐ろしいと思っても、数千万取り返せてしまうのが相場の魅力でもあるのです。
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