今回は損切幅や金額の明確な決め方をご紹介します。
まず初めに知っておいてほしいのは、不確定要素が満載の相場の値動きの中で
全員がこの損切額、もしくは値幅にしておけば大丈夫、というものは存在しません。
よく見られる、資金に対して〇%ルール
1%ルールや2%ルールですね。
そういうのは教科書通りの損切ルールであって
あなたに合った損切ルールではありません。
どういうことかというと、損切額や損切幅というのは使用している手法によって違ってくるので、手法ごとに決めていかなければいけません。
そして手法というのは、基本的には一人一人微妙に違ってくるので損切ルールも教科書通りのルールではダメなのです。
あなたが決めた、資金に対して〇%ルールの損切額は本当にその金額で大丈夫ですか?
ちゃんと検証しましたか?
そうです、検証しなければいけないのです。
まず自分のトレードルール・手法をバックテストで検証することからすべては始まります。
まだ明確な損切幅が決められていないという人は仮の値幅でいいので、まずは検証してみましょう。
⇒自分のルールが決められない人へ、手法の作り方とシンプルな考え方。
そして、バックテストでテストした手法の各数値が出そろったところで、最終的な損切額を決めるうえで重要な数値があります。
それは
最大ドローダウンという数値です。
最大ドローダウンとは
最も口座資金が増えた局面から、最も口座資金が減った点の最大下落額(金額)
のことになります。
勘違いしやすいのが、A~Bが最大ドローダウンではありません。
Bで一度反発しているので、A~Bが最大ドローダウンだと思いがちですが、その後再度資金が減りCの起点を作っていますので、口座資金がピークのAからCが最大ドローダウンとなります。
仮にBの反発がそのまま上がり、Aのラインの元の口座資金まで戻っていたらA~Bが最大ドローダウンとなります。
そして、この最大ドローダウンですが
必ず%パーセントで理解してください。
どういうことかというと
① 200万 → 100万 → 350万
こちらの最大ドローダウンは ー100万 口座資金は一時 ー50%です。
しかし
② 500万 → 350万 → 600万
こちらの最大ドローダウンは ー150万 口座資金は一時 ー30%です。
金額ベースで見ると②のほうがマイナス150万と多いですが、口座資金の減り方は①のほうが大きいです。
それもそのはず、リスクというのは口座資金に対して何%のリスクをとっていくのか?
というものだからです。
一番わかりやすいのが、口座資金100万円で、単利でバックテストする方法です。
仮に口座資金100万で、あなたのルールを損切1万円で1年バックテストしてでた最大ドローダウンが25万円なら、そのルールは口座資金に対して年間マイナスー25%のパフォーマンスをだすことがある。
ということになります。
他の数値も納得し、フォワードテストもかねて実践投入になったら、100万円で1万円の損切だったということは
口座資金700万の人は単純にその7倍
10000 × 7 =70000円
の損切設定にすればいいのです。
最大ドローダウンから損切額の調整
仮に、損切額8000円でバックテストした手法の数値が
最大ドローダウン:40%
プロフィットファクター:2
※プロフィットファクターとは
総利益 ÷ 総損失で1以上の数値であれば、利益がでている手法となります。
の数値だったとします。
プロフィットファクターが2なので、ルール的には利益がでている手法ですが最大ドローダウンが、口座資金に対して40%もあります。
あくまでも過去の相場において40%だったということですが、未来の相場においてはそれ以上の数値が出る可能性があります。
ですので、最大ドローダウンは30%以内に収めたほうがいいです。
理想は20%以内です。
上記の損切額8000円の資金管理は、最大ドローダウンをもう少し下げる必要があります。
そのためには、一回あたりの損切額を少なくする必要があります。
損切額を少なくするという事は、枚数を減らすということです。
損切額を8000円⇒4000円にすると、最大ドローダウンも40%⇒20%になります。
枚数を減らすという事は、資金が減るスピードを和らげますが、同時に資金が増えるスピードも緩やかになります。
しかしそれでいいのです。
相場では、資金が増えることにフォーカスするよりもまずは資金を守ることを最優先しなければいけないからです。
そしてこのような工程で、資金管理における自分のルールに最適な損切額を決めていきます。
損切の値幅も同様です。
自分のルールで損切値幅を30pipsにした場合のバックテストの結果はどうなのか?
40pipsは?
50pipsは?
自分のルールで一番パフォーマンスがいい損切値幅はどれなのか?
自分が納得できる損切値幅はどれなのか?
すべては自分で決めるしかありません。
あなたの大切な資金は、あなた以外の誰も守ってはくれないのだから。
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