FXでトレード手法を探しているうちに、空いた窓を埋める手法が有効そうだ
と思い窓埋めトレードをしてみた方も多いのではないでしょうか。
週明けで窓が開いたときに、その空白の窓を高確率で埋めるような値動きをする相場。
この窓埋め手法はいけそうだ!
と目を輝かせた人も多いと思います。
今回はそんな窓埋めトレード手法の有効性と気をつけてほしいポイントをお伝えしていきたいと思います。
窓が開く理由
そもそもなぜ窓が開くのか?
FXで窓が開くタイミングは週明けの月曜の市場オープンが一般的です。
市場が閉鎖している土日に相場にインパクトがあるニュースなどがあると、月曜日の市場オープンで窓が開けて始まる可能性が高いです。
その理由ですが、土日は一般的な市場は閉鎖していますが中東などの一部地域では空いている市場もあります。
少ない取引量ながらも、そこでの取引が月曜の市場オープン時に反映されて窓開けが起きる要因が一般的です。
窓埋めトレードのやり方
要は月曜に窓が開いたのを確認して窓が埋まる方向にポジションを持てばいいだけなんですよね。
こうやって下に窓が開いた場合
買いポジションを持ち、窓埋めを期待すればいいだけです。
その後は・・・というと・・・
少し時間はかかっていますが、鮮やかに窓を埋めています。
開いた窓は必ず埋まるのか
こういうのを見るとトレードに慣れていない人は
勝てる手法を見つけた!
と思いがちなのですが、残念ながら窓が埋まる確率は100%ではありません。
よくネットの情報や雑誌などでは
開いた窓は必ず埋まる!
と書いてあるところをよく見かけますが、それは為替市場特有の通貨ペアの綱引きが起こす、いつか戻ってくる相場の性質を言っているにすぎません。
そりゃあ10年、20年と待ち続けていればいつか窓は埋まるでしょうが、そもそもそういうのは窓埋めの優位性を狙ってトレードしているのではなく、ただ単に戻ってくるのを待つだけですので、そんなものはトレード手法に採用できません。
開いた窓が埋まらない
明確なエントリーとエグジットのルールを決めず
とりあえず窓が開いたから埋める方向にポジションを持ってみるとかいうトレードをやっていると、いつか窓が埋まらない相場に出会います。
こういうやつですね。
ユーロドルのチャートですが、2017年4月24日に窓が開きました。
開いてから埋める動きは一切なくそのままグングン上昇トレンドを描いています。
窓埋めせず1,000pips上昇しています。
それでもいつか戻るだろうと耐えていると
更に600pips上昇しています。
今後この開いた窓を埋める可能性は十分にありますが
さぁ、果たしていつになるのでしょうか?
1年後?
5年後?
10年後?
30年後?
未来は誰にもわかりません。
もしかしたら埋めない可能性も十分にあります。
じゃあ窓埋めトレードは使えないじゃん。
と思うかもしれませんが、そういうことではありません。
エントリーとエグジットを決める
すべてのルールにおいて決めなければいけないのが
エントリーとエグジットです。
窓埋めトレードも例外ではありません。
エントリーは窓が開いたことを確認した瞬間にするのか?
窓が開いてから○○時間たってからエントリーするのか?
決済のエグジットは○○pipsで損切するのか?
それとも○○時間経過して埋めなかったら損切するのか?
必ず決めないといけません。
特に決済のエグジットを決めないと上記のユーロドルのような相場が現れたとき、一回のトレードで口座資金を吹っ飛ばすようなことになってしまいます。
私が犯した窓埋めトレード失敗談
私はトレード駆け出しのころ、窓埋めトレードをしていたことがあります。
最初のほうはそこそこうまくいっていましたが、明確なエントリーとエグジットを決めておらず、尚且つトレード手法を決めるときに自分の生活スタイルや性格を考慮する重要性を全く知らなかったため、徐々にメンタルがおかしくなり最終的に口座資金を減らすことになってしまいました。
今でも覚えているのですが、こういう窓開けのパターンです。
月曜の朝、市場がオープンした瞬間に窓が埋まるパターンです。
当時会社員だった私は月曜朝の市場オープン時にトレードすることは可能でした。
しかし、夏時間と冬時間で月曜朝のオープン時間が変わります。
そして窓が開くかどうかわからないチャートの確認。
当然通勤やら朝のバタバタな時間のため、冬時間では可能だったのに夏時間になると自分の生活時間では難しくなったりで上記のようなチャートパターンを取りこぼすことがでてきました。
取れたはずの利益が取れない
この悔しさ、トレードをしている人ならわかると思います。
結果的に取れなかった利益をどうにかして取ろうとしたりでメンタルが崩壊し、自分でもよくわからないようなところでエントリーしだして口座資金を減らし続けました。
私が窓埋めトレードで失敗した主な要因は
- エントリーとエグジットが明確でない
- 自分の生活スタイルに合っていなかった
この2つが原因です。
エントリーとエグジットに関してはルールを作れば誰でもクリアできますが、生活スタイルに関しては個人で違うと思います。
もし窓埋めトレードをするのでしたら、ご自身の生活スタイルで再現性高くエントリーできるようでしたらかなり有効な戦略になると思います。
窓埋めトレード手法の確率
週明けの空いた窓を埋める確率は個人的にはかなり高いと思っています。
しかし本当の意味での確率を導き出すのはかなり難しいです。
というのも、統計的な確率を出すために空いた窓のサンプルが最低でも100個はないと確率として信頼はできないからです。
平均して1年で大きく窓開けするときが1回か2回。
数十pipsくらいの小規模な窓開けが2回か3回。
だいたい1年で5回くらい窓開けが起きるのが妥当な回数です。
通貨ごとに確率を出すのが理想なので
サンプル100回集めるまでに1年で5回で計算すると
100 ÷ 5 = 20年
20年かかる計算になります。
Forex Testerなどのバックテストツールを使えば
20年なんて期間は1日で検証できますが
1年で5回前後、しかも月曜の早朝、しかも窓開けするかどうかわからない。
このような制限があるルールでは、私の生活スタイル、価値観に合わないためバックテストしてまで検証しようとは思わないですね ^-^;
ただ、あくまで体感ですが8割くらいの確率では窓埋めしているイメージはあるので、月曜の朝にムリなくチャートが確認できる生活スタイルで自身の性格にも合っているという人はバックテストをする意味は多いにあると思います。
窓埋め狙い自体は優位性のあるトレード手法と言えますからね。
また、窓埋めトレードみたいにバックテストが難しい手法を検証したい場合はバックテストをせず、いきなりフォワードテストをするという選択肢もありといえばありです。
膨大な時間がかかるとは思いますが、自分のメインの手法を構築した後に片手間でフォワードテストで検証するくらいならそんなに苦にはならないと思いますので、ご興味がある方はやってみては?笑
まとめ
長年トレードをしていますが、特にFX市場は開いた窓に対して、それを埋めるような値動きはする傾向がかなり高いです。
埋める値動きをする理由は色々ありますが
なぜ埋めるのか?を知る必要はありません。
FXではなぜ?を考え出すと負のループにハマります。
理由は、正解など誰にもわからないからです。
最もらしいことはいえると思いますが、恐らくプロでも本当の理由はわからないと思います。
大事なことは市場参加者が売れば下がるし買えば上がる、これだけです。
正解のない、なぜ?の理由を探しているとFXでは本当に酷いことになりますのでお気を付けください。
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