前回の記事で投機筋のポジション転換の可能性について書きましたが、ついに現実のものとなり投機筋IMMポジションは円ロングへ転換してしまいました。
投機筋のポジション転換
- 円ロング (円買い) 56,544枚
- 円ショート(円売り) 60,212枚
- 差引 円ショート 3,688枚
- 円ロング (円買い) 48,053枚
- 円ショート(円売り) 44,481枚
- 差引 円ロング 3,572枚
円買いが増えたというよりはむしろ減ってますね。
かわりに、恐らく含み損であったであろう円ショートがさらに解消されてきた形になっています。
差引で1年4カ月ぶりの円ロングになっていますが、3,572枚とほぼ誤差の数字になっています。
円ロングと円ショートがかなり拮抗しており、現状は投機筋達もドル円の方向感を探っているのだと思います。
しかし前回の記事でも書きましたが、誤差とはいえ一旦転換した投機筋のポジションは近年の傾向を見ると最低1年前後は転換した後、偏り続けたままです。
ドル円では、まだまだ含み損を抱えたままの買いポジションを保有している国内トレーダーはいると思いますので、今後の展開には十分に気をつけたほうがいいと思います。
ドル円はレジスタンスゾーンへ接近
さて、そんなドル円相場ですが
105円割れのストップを狩った後、107円超えまで上昇してきました。
前回までに引いたラインでチャートを見てみましょう。
ドル円 4時間足
※画像はすべてクリックでアップになります。
赤のラインを上へ抜けてきてしまいましたね。
長期的にはまだまだダウントレンドは続いているので再度下落する可能性はありますが、短期的なダウントレンドは一旦終了しました。
前回のドル円の記事でも書きましたが、赤のラインを上抜けしたので上の方で持っているドル円売りポジションを少し利食いしました。
まだ持っている残りのドル円売りポジションはレートが上昇するにつれ、少しづつ利食っていきたいと思います。
反面、レートが下がるようでしたらチャートの状態を見つつ、再度売り増し玉を入れていくつもりです。
現状のドル円は2017年に形成した107~114円のレンジ相場の下限に接近してきました。
米雇用統計へ向けてジワジワと上がっていったレートが長期重要節目ラインへと到達し、発表と同時に下方向へと下がりました。
ちなみに米雇用統計の結果は
- 3月失業率:予想4.0% 結果4.1%
- 3月非農業部門雇用者数:予想+19.3万人 結果+10.3万人
- 3月平均時給:予想+0.2% 結果+0.3%
非農業部門雇用者数が下回っていますが平均時給が上回りました。
最近の雇用統計の傾向として、雇用者数よりも平均時給の数値が意識されます。
背景には米国は既に完全雇用に近い状態となっており、市場は利上げ回数を意識しているため平均時給の数値の伸びを見ています。
少し前の市場の反応だと、雇用者数の結果が低くても平均時給がよければインフレ期待からレートは上方向への反応でした。
しかし今回は素直に雇用者数の数値の低さが嫌気されレートは下がりました。
一見すると、この意味不明な値動きに相場に慣れていない人は頭を悩まします。
指標結果を受けてレートが動くのではありません。
指標結果を受けて、人々がそれに反応しレートが動きます。
つまり、背景にあるファンダメンタルや市場のコンセンサスがあったうえでの指標発表のイベントなので、仮にまったく同じ指標結果だったとしてもその時の相場の環境によってまったく違う値動きになります。
要は、どんなに良好な指標結果だったとしてもレートが下がることは普通にある。
ということです。
レートの値動きは人々の思惑で動きます。
そんな思惑を形にしたのがチャートです。
余計なファンダメンタルやコンセンサスを意識せず、チャートだけで判断したほうがトレードではうまくいくパターンが多いと思いますよ。
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