誰もが一度はやったことのあるナンピン
含み損が助かるどころか大幅な含み益に変わり、最強の手法なんじゃないかと思ったことのあるナンピン
そして壊滅的な損失を出してしまうナンピン・・・
誰しもが一度は通る道ですよね・・・
そんなナンピンですが、下手なナンピン素寒貧(スカンピン)という格言があるように下手にやるから大損するのです。
上手に計画的にやれば、人によってはかなり有効な最強の手法になりえる可能性を秘めています。
今回はそんなナンピンの手法について記事を書いていきたいと思います。
絶対にやってはいけないナンピンのやり方
それは無計画なナンピンです。
トレードが含み損になったからと当初の計画とは異なり、含み損のポジションを助けようと急にナンピンに切り替える。
トレードをしている人でこれをやったことが無い人はいないと思いますが、これはかなりの高確率で助かりますが逆にいうと低確率で助からない相場に出会うため、この無計画なナンピンを繰り返しているといずれ必ず大損します。
長期的にトレードで利益を上げていきたいと思っている人は、この無計画なナンピンは絶対にやってはいけない行為です。
しかしナンピン自体はポジションの平均取得単価を低くするため、高勝率になりやすいのでトレード自体にある種の優位性があるのも事実です。
やり方次第でナンピンは最強になる
下手なナンピン素寒貧(スカンピン)という相場の格言があります。
この格言だけ見るとナンピンはいけないものだと思ってしまいますが、下手なナンピン素寒貧です。
下手な = 無計画 と私は思っています。
要は上手なナンピンなら相場に対して有効な手法になりえるということです。
上手なナンピンとは
それは資金管理に基づいた計画的なナンピンです。
相場には絶対に割れてはいけない節目というものがあります。
そこを割れたらダマシなどが発生する確率が低く、明らかに相場の流れが変わるよねっていう節目のポイントです。
百戦錬磨のプロだけがわかるようなポイントではなく、トレード初心者でもわかるようなポイントです。
それは日足や週足の節目です。
ここを割れるとかなりの高確率で相場の流れが変わります。
その理由としてはわかりやすい節目ポイントであるがゆえにみんなが損切を置く場所でもありますし、ブレイクアウト狙いの新規のポジションが入る場所でもあるためです。
世界中のトレーダーが注目しているポイントなので日足や週足の節目を突破すると一気に相場の流れが変わります。
一気に流れが変わるのでナンピントレーダーは絶対に損切しなければいけないポイントです。
ゆえにそういったポイントまでは計画的にナンピンをしていき、ポイントを割れたら絶対に全部損切。
こういう資金管理の上でのナンピンは非常に有効な戦略になりますし、人によっては最強の手法にもなりえる可能性があります。
- チャートを監視する時間が大幅に減る
- 短期的な値動きに翻弄されない
- 高勝率なので精神的に安定する
- 重要節目を割れると損失額が大きい
- 重要節目すらもダマシに終わったときのショックが大きい
私の主観ですがメリット、デメリットを書いてみました。
基本的にナンピン系はコツコツドカンは避けられません。
デメリットのところに書いた重要節目が割れると損失額が大きいというのもナンピン系はそういう手法だからしょうがないんですね。
ただ、日足や週足の節目というのはそうそう割れません。
割れにくいからこそ、それまでにコツコツと高勝率で稼ぐのが計画的なナンピンなのでドカンの損失は割り切ることが重要です。
ただし下げ相場でのナンピンは自殺行為です。
絶対にやってはいけません。
下げ相場では日足、週足レベルの節目や重要ポイントをあっさり抜けていきます。
資金管理した計画的な高勝率のナンピンで利益を上げていきたいのなら、日足レベルで上昇相場、あるいはレンジ相場のときのみやったほうが優位性があります。
上昇相場でのナンピン
ポンド円 日足 2011~2018 ※チャート画像は全てクリックでアップになります。
基本的に上昇トレンドはダウ理論に基づきます。
安値を下回らない限り上昇トレンドは継続しますので、日足の節目となるポイントにレートが近づいてきたら徐々に買いを入れていって再びの上昇を待つというスタイルです。
画像を見ればわかると思いますが、かなりの高勝率になっているのが分かると思います。
上昇トレンドが続く限り、節目となる安値はそうそう割れませんのでこういった計画的に行うナンピントレードは非常に有効になってきます。
最後に安値を割れていますが、上昇トレンド中の日足の安値割れはトレンド転換の可能性が非常に高いので潔く損切しましょう。
レンジ相場でのナンピン
日本人のトレーダーが多いドル円チャートでナンピントレードの結果を描写しています。
先ほどのポンド円の上昇トレンド中のナンピンよりも多くの損切がかかっているのが分かると思います。
個人的に色々と検証してみた結果、レンジ相場よりも上昇トレンド中の方が優位性が高いと感じましたが、日足レベルで上昇トレンドのみをやっているとどうしてもトレード頻度が低くなりすぎてしまうので、ある程度レンジ相場でもリスクをとってみるのもいいと思います。
損切だけじゃなくてキチンと利益を出せている場面もありますしね。
ナンピンで失敗する原因はたったひとつ
それは資金管理の甘さです。
ほとんどの人は自分の資金量に対して多くのリスクをとりがちです。
これはナンピン手法に限らず、普通のトレードでもいえることです。
ただ、滅多に損切が発動しないナンピン手法では資金管理の甘さは普通のトレードに比べて致命的になります。
ゆえに下手なナンピン素寒貧と言われるのですね。
私は計画的ナンピンはダマシが発生しにくい日足レベルでのトレードを推奨していますが、個人的なリスク許容度では資金100万円なら2~3000通貨で買い下がっていく感じです。
ナンピン系のトレードで退場をしている人は、恐らく100万円もあったら1~2万通貨くらいで買い下がっていく人が多い印象です。
そんなリスクの取り方をしていたらコツコツドカンのドカンが2回連続できた場合、あっというまに資金が半分以下になってしまいます。
人によってリスクの許容度というのは違いますのでなんとも言えませんが、退場したくないのなら枚数は少なめに買い下がっていくことをオススメします。
ナンピンではなく分割売買と捉える
ここまでナンピンというワードを繰り返してきましたが、個人的には計画的なナンピンはナンピンではなく分割売買というほうがしっくりくると思っています。
ナンピンという言葉はどうしてもマイナスのイメージがありますからね、汗
- 含み損ポジションを助けるためにやるのがナンピン
- 計画的に買い下がりのポジションを作るのが分割売買
こういうふうに分けるとわかりやすいかと思います。
この分割売買の特徴として、相場を点ではなく面で捉えるという特徴があります。
上級者がやるチャートを点で捉えるトレード
上級者は相場を見てトレードするときにチャートを点で捉えてトレードします。
これは一見すると非常に理にかなったトレード方法なのですが、サラリーマンの人など忙しい人がこれをやると私生活が壊れます。
というのもこの点で捉えるトレード方法がなぜ上級者向けなのかというと、最終的に短期足(5分、15分)でエントリーをするためチャートに張り付く必要があるからなんです。
専業トレーダーの方などずっとチャートに貼り付ける人は理想的なトレード方法ですが、サラリーマンの人などチャートに張り付く時間をまとまってとれない人は個人的にはオススメしないトレード方法です。
常に短期足の動きが気になって仕事などが疎かになる恐れがあります。
ナンピン分割売買による面で捉えるトレード
変わってナンピン分割売買はチャートを面で捉えるトレード方法です。
短期足の動きは気にせず長期足のみの形で判断するため、チャートに張り付かなくていいというのが利点です。
もっとラクをしたい人は買い下がりで指値を入れておけば仕事中でも勝手に約定してポジションが作れます。
コツは重要節目になるべく引き付けてから買い下がりポジションをスタートさせることです。
基本的には上昇相場の中の押し目を拾う形ですが、押し目がどこででるかわからないし短期足の動きは見ていられない方にはオススメな方法です。
長期足チャートを面で捉えることにより、短期足で発生しやすいノイズ(ダマシ)などを回避できるメリットもあります。
当然ただのナンピンではないため、日足、週足の節目のポイントを割れたら分割売買トレードは損切です。
待っていればまたチャンスがでてきます。
最後に
今回ご紹介したナンピン分割売買は実際に私もトレードで使用しています。
私は完全なる専業トレーダーではありませんが、サラリーマンでもないためトレードに割ける時間が比較的あります。
ですので日足ではなく時間足ベースでもトレードしていますが、私生活が忙しい人は日足をベースにやるのがいいと思います。
そのほうがダマシも少ないですし、日中相場の値動きに翻弄されることもありません。
また、普段のトレードでもし自分が無意識に買い下がっているトレードをしてしまっているときがでてきたら
それはナンピンなのか
分割売買なのか
考えて見るのもいいかもしれません
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