ドル円暴落時には100円割れどころではない、90円台前半が現実的

8月に入りクロス円が軒並み下落し続けていますね。

元々8月は下げやすい地合いが多いのですが、近年の低いボラティリティで逆張りが有利な展開が多かったため、安易にクロス円をナンピン買いして苦しんでいる個人トレーダーが多い相場展開かと思います。

こうやって円高傾向になるときに多くの人が気になるのが

ドル円は100円を割れるのか!?

ということですね。

 

残念ながら今年中に100円割れをする可能性は非常に高いと思います。

そして100円割れをした後、更に下落して90円台前半までいく可能性も相当に高いと思います。

 

その理由ですが、ファンダメンタルでもなくテクニカルでもなく

ドル円の年間変動幅を意識すると、ある程度想定レートが見えてきます。

 

ドル円の年間変動幅

近年のドル円の年間変動幅は平均するとおおよそ15円幅くらいです。

要はドル円が色々なファンダメンタルやテクニカルを織り込んでも1年間でだいたい15円くらい上下に動きますよ、ということです。

その年の最高値と最安値の幅が年間の変動幅です。

 

とはいえ平均ですから毎年15円きっちりと動くわけではありません。

2017年と2018年はドル円の歴史でも非常にボラティリティが低い年でしたから年間でも10円前後しか動きませんでした。

変わってリーマンショックが起きた2008年は年間で24円前後動きました。

  • ボラティリティが低い年10円前後
  • ボラティリティが普通の年:15円前後
  • ボラティリティが高い年:20円前後

このように意識するとわかりやすいかもしれません。

 

リーマンショック級の暴落はそうそう起きませんが、ボラティリティが高い年というのは普通にでてきます。

そして相場の原則として、ボラティリティが低い年がずっと続くこともありませんし、高いときがずっと続くこともありません。

相場にはサイクルがあり、ボラティリティが低いときと高いときを繰り返しながらチャートが形成されていきます。

 

年間変動幅を考慮してレートを想定してみる

2017年と2018年がボラティリティが低い年だったことを踏まえると、2019年は普通もしくは高い年であってもおかしくありません。

仮に普通の年であった場合、ドル円は15円前後動く想定になります。

ドル円 週足 ※チャート画像はクリックでアップになります。

今年は残り5カ月、もし下落するならば112.40付近が今年の最高値となる可能性が非常に高く、そして年間の変動幅を考慮すると普通の年で97円付近、高い年で92円付近のレートが想定できます。

この想定レートはあくまでも過去のドル円の年間変動幅を考慮して想定したレートですのでかならずこのようなレートになるわけではありません。

ただ過去のドル円の年間変動幅の平均を考慮するとこのようなレートを想定できてしまうのも事実です。

 

長くトレードされている方なら想定内だと思いますが、トレード経験が浅い方なんかはまさか100円は割らないだろうなんて安易な考えを持っている人が多い印象です。

 

割れる時は割れますよ

結構あっさりと

 

ただ逆に100円付近で反発してそのまま10円強上昇!

なんてパターンももちろん考えられます。

 

そういうときこそチャート分析などのテクニカルな見方が生きてきます。

チャート分析ももちろん大事ですが、年間の変動幅というものを意識することによって皆がパニックになっているときでも自分は想定内の変動に抑えることができるので冷静に相場を見ることができるようになってきます。

トレードはパニックになったり焦ったりした人の負けですので、冷静でいられるようになるためにも年間の変動幅というものを是非意識してみてください。

2 件のコメント

  • こんばんは。初めまして。説得力のある仮説なので納得できました。100円を割らないなんていう思い込みは禁物ですね。実際過去レートでは割っているんですから、そこまでの下落の可能性はいつでもあると思いました。また訪問させていただきます。

    • takafumi様

      初めまして、コメントありがとうございます。

      100円という節目はテクニカル的にも心理的にも大きな節目ですよね。
      割らないなんて保証は誰にもできませんから、お互い気をつけてトレードして行きましょう。

  • niwa へ返信するコメントをキャンセル