ドル円で投機筋は含み損の可能性が高い、IMMポジションから見える動向。

3月3日に投機筋のシカゴIMMポジションが発表されました。

毎週発表されるIMMポジションは
その週の火曜日時点でのポジション状況となります。

今回は2月27日時点の投機筋のポジション状況になります。

リアルタイムではありませんが
投機筋達の動向を知るうえで見ておいた方がいい指標になるので
毎週見ておくクセを付けておいた方がいいと思います。

投機筋IMMポジションの動向

今回の2月27日時点のIMMポジション状況は

  • 円ロング(円買い) 44,539枚
  • 円ショート(円売り) 141,190枚
  • 差引 円ショート  96,651枚

投機筋達は円ショート、すなわち円売りのほうにポジションを持っており
ドル円で買いのポジションを膨らませていることになります。

しかし投機筋達の思惑とは別にドル円は現在下がってきております。

投機筋のポジション状況とドル円チャートを見てみましょう。
※画像クリックでアップになります。

月日 NY週末終値 円ロング 円ショート 差引
A  1/16 110.68 38,152 157,502 -119,350
B  1/23 108.72 37,260 160,130 -122,870
C  1/30 110.12 47,828 162,524 -114,696
D    2/6 108.70 39,108 151,984 -112,876
E  2/13 106.29 42,299 157,808 -115,509
F  2/20 107.02 45,634 153,972 -108,338
G  2/27 105.71 44,539 141,190 -96,651

2017年から投機筋達は一貫して円売りを行っており
年末から2018年にかけて、一層円売りポジションを積み上げていましたが
ここへきて珍しく投機筋達のポジション方向とは逆に
ドル円レートが下がってきております。

年始のAから最新のGをみても円ロングは約6000枚ほどしか増えていません。

円ショートの方はA~Gまで約16000枚減っています。

このことから察するに、ドル円レートが110~105円と5円も下がったのに対し
投機筋は円ショートポジションを少し損切しただけで
円ロングポジションは対して増やしていないため
現状かなり含み損を抱えていることが見て取れます。

過去の例を見れば、5円も円高に振れれば
投機筋達は円ショートをかなり解消しているか
円ロングをかなり積み増しているか
そのどちらかのパターンが多かったです。

しかし、米国金利の影響なのか
いまだに楽観相場にいると思っているのか

リスクオンポジションの円ショートを崩すような感じは見られず
差引-96,621枚の円ショートポジションになっております。

ピーク時の2017/11/14の113円付近の差引-135,999枚の円ショート
よりは減ってきていますが、それでも投機筋達はいまだ約10万枚近い円ショートのポジションを含み損を抱えながら保有していることになります。

恐らく、まだファンダメンタルな変化がないため
円ショートポジションを切る理由がないのだと思われますが
ひとたびファンダメンタルな変化が起きれば
この約10万枚近い円ショートのポジションが一気に円ロングに巻き戻しにかかり
10円前後のダウントレンドがでることは普通に考えられます。

現状106円付近なので96円付近までレートは落ちる計算になります。

投機筋達はいつも勝っていると思っている人も多いですが
彼らもまた相場に振り回される人たちなのです。

彼らのコンセンサスが一気に円ロングに傾いてきても大丈夫なように
日ごろから自分の資金管理は徹底していきましょう。

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