投資家とトレーダーは警戒せよ!米国株インデックスのチャートの形が危ない!

9年上げ続けた米国株、今年も上昇は続くのか!?

先週末、2月2日
NY株式市場はリーマンショック以来、約9年ぶりの下落を記録しました。

しかし実は、その前日までにチャートはかなり危険な形を形成しておりました。

2月1日、ツイッターでも呟いたのですが
米国株主要3指数が危険な形を形成しかけており
ナスダックにいたっては中期足でヘッドアンドショルダーを形成しておりました。

ナスダック 4時間足

 

NYダウ 1時間足

NYダウのヘッドアンドショルダーは少し形がいびつなためムリな解釈に思えますが
しかし200SMA(単純移動平均線)の下でローソク足が安値を割り込んでしまったため
上昇トレンドは終わってしまったと解釈せざるを得ません。

一般的にヘッドアンドショルダーは相場の高値圏や底値圏で現れた場合
そこが起点となり、相場が転換しやすいと言われております。
※絶対転換するわけではありません。

ちなみにリーマンショック前の2007~2008にかけては
大きいヘッドアンドショルダーのヘッド部分に
小さいヘッドアンドショルダーが形成されていて
見る人にとっては、なんとも恐ろしいチャートの形になっております。

NYダウ 日足 2007~2008

この1年、ヘッドアンドショルダーや高値圏で現れやすいチャートの形を
形成しそうになったことは何度かありましたが
今回みたいに明確にネックラインを割り込んできたのは、ここ1年無いです。

米国株式市場は歴史的暴落リーマンショックが起きてから回復基調を続けており
チャートのみで見た場合、9年間押し目らしい押し目もありません。

NYダウ 日足

また、トランプ大統領当選後のトランプラリーと言われる相場環境に至っては
仮想通貨のチャートを見ているのか!?
と思わされるほどの暴騰っぷりです。

代表的な米国株式指数 NYダウで見てみると
リーマンショック後の2009年から2013年の4年間の上げ幅が約8000ドル
トランプラリーからの2016年から2017年の1年間の上げ幅が約8000ドル

過去4年かけて上がってきた値幅が、この1年で同じ上げ幅を記録しました。

メルトダウンならぬメルトアップという言葉がでてきたのも頷けます。

 

上げ続けた相場は歴史的にはどうなっていくのか

相場の最終局面というのは、大衆が同じ方向へ向きます。

現在の相場環境で言えば
米国は景気が予想以上にいいため、金利はまだまだ上げ余地がある。
金利が上がればドル高になるだろうし、金利を上げても株価は上昇を続けているし
米国の景気はまだまだこれからだ!

みたいな感じですかね。

こうやって大衆が楽観相場を堪能しているときというのは
多少のリスク要因の発生では相場はビクともしません。

2016年12月にロシアゲート疑惑が再浮上したときも
2017年1月に米政府つなぎ予算案ギリギリ可決のときも

米株価はリスク回避の反応を多少しましたが
すぐさま押し目買いが入り、直前の高値などなんなく上抜け
上昇トレンドに戻っていきました。

リーマンショック後の2010年あたりの低迷相場では
同じリスク要因がでたとしても、こういう反応にはならなかったと思います。

なにが言いたいのかというと
大衆が同じ方向を向いたとき、そこが相場の最終局面である可能性が高い
ということです。

そして、9年という長きにわたって上げ続けてきた米株式相場が
チャートの形を見る限り、終わりになる可能性が非常に高くなってきました。

ひとまずこの1年、トランプラリーからの
上げ続けた米株の上昇相場は終わったと確信しています。

それは、ナスダックで現れたヘッドアンドショルダーもそうですが
NYダウS&P500も明らかに、この1年現れていないチャート形成で
尚且つ上値の重さを感じさせる形になっております。

ここから直近の高値を超える上昇の可能性は全然あると思います。

しかし今までのような強い上昇はもうないと思います。

相場の最終局面では上昇後の高値圏でボラティリティが極端に高くなります。

それはリーマンショック前の2007~2008年相場も例外ではありません。

2007年前半まではゆっくりとした上げ基調だったのに
中盤頃からボラティリティが拡大し始め、やがて2008年を迎え
谷底へと落ちて行っています。
※上記にNYダウ日足2007~2008年の画像があるのでご確認ください。

だからといって、今すぐに米国株が大暴落するとは思いません。

現在の米国株インデックスのチャートを見ると
ひとまずトランプラリーからの1年続いた上げ相場は終わり
やがて高値圏でのボラティリティ拡大期を迎え
谷底へと落ちていくような気配がします。

物事には順序があります。
この2018年
米国株式市場を注視し、年後半までにボラティリティが高まってきたら
全マーケット参加者は要警戒です。

そして、先週末2月2日の米国株の大幅下落は約9年ぶりだそうです。

9年前といえばリーマンショック前後の相場環境ですね。

さぁ、このままボラティリティの拡大が続くのでしょうか?

最終的に米国株式市場が崩れたら、個々のマーケットの私情など関係ありません。

暴落あるのみです。

例え日銀がさらなる大規模な追加緩和策をだしたとしても。

 

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